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田中真紀子大臣はどうすべきであったのか
みなさん、こんにちは。

田中真紀子文部科学大臣の言動が問題になっています。
ここ数日間は毎日のようにマスメディアに取り上げられています。
マスメディアは概ね、田中氏を非難する方向で一致していると思われます。
一方では「よくぞこの問題にメスを入れてくれた」という声もインターネット上では見受けられます。

今回はこの問題について考えてみたいと思います。

この問題は、既に設立認可の方向にあった3大学に対して、田中大臣が「ノー」と言い却下したとの事に端を発していると言われています。皆さんもご存じと思います。
規程路線にあった3大学の関係者の皆さんはさぞかし憤慨されたことでしょう。
しかし、大学開設を認めるとした大学設置・学校法人審議会の答申を却下したと思ったら、非難・波紋が出た途端に態度が180度変ってしまったのです。騒がれるのは仕方がないと言えます。

この問題について、田中大臣に賛成派の意見は概ね以下の通りではないでしょうか。
 -認可のプロセスがおかしい
 -少子高齢化の日本でそんなに大学を乱立してどうするのか
 -大学が天下りの温床になっているからどんどん認可されている
 -大学には多くの国からの助成金が支払われているがこれを当てにしている大学が多い
 -大学の質を高める努力が欠落している現状で、乱立は問題が多い

確かにそうですよね。現行制度には問題が多いと私も思います。
だってそうですよね。認可される前に校舎が建設されていたり、教員が確保されているというのはどうもおかしいです。
私が住む愛知県でも、岡崎市にある岡崎女子大学が今回の対象となっていますが、認可もされないうちから、校舎改修や備品購入に何と2億7000万円も充て、教員12名も内定していると言われています。もちろん、認可されてから校舎を建設したり教員を採用していたのでは翌年の4月の開校には間に合いません。
「どこの大学でもそうしている」というのは正当な理由にはならないと思われます。
この点を鑑みても、認可の仕組みが形骸化していることは間違いないでしょう。

しかし、私は今回の田中大臣の言動は適切でないと感じています。
理由は3点あります。
1点目は、プロセスを重視せず、結論のみがクローズアップされているからです。
田中大臣は大臣経験もある上にベテランの政治家です。
また知名度も高く知らない人はまずいないでしょう。
つまり、我々国民にとって地位的にも知名度的にも影響力が大きい存在と言えます。
影響力が大きければ大きいほど、取組むテーマに関してはプロセスを重視する必要があります。
この場合、まずは現在の大学認可制度の問題点について問題提起することが重要となります。
その上で、この問題に取組むスキームの必要性を発信し、世論の形成が重要ではないでしょうか。
企業でも個人でも結論が正しいか否かはわかりません。しかし、プロセスが妥当であるか、納得性があるかは非常に重要なことです。
もし仮に田中大臣が文部科学省の大臣に就任する以前からこの問題について問題点として指摘し続けていたのであれば、そのプロセスは重視されたと思います。大臣になった途端にというのは余りにも視野が狭いとも言えます。

2点目は論点と結論がちぐはぐであるということです。
日本経済新聞の記事によれば、田中大臣は「個々の大学の新設計画について不備を指摘したわけではなく、審査のあり方自体に問題があると判断した」とされています。
もしこれが真実であるならば、現行の設置基準で不備の見当たらない3大学に対して不認可とする決定はおかしいと言えます。論点はあくまでも現行の設置基準や審議のあり方に絞らなければなりません。
もちろん、プロセスが間違っているのだから、間違ったプロセスで審議された結果も不適切であり許し難いというお気持ちもわからないでもないのですが・・・

3点目は「認可」と「許可」が十分に理解されていないと思われる点です。
「認可」とは必要な要件(書類等)を満たしていれば必ず認められます。つまり大臣と言えども認めないということはあり得ません。100%認められなければなりません。
一方の「許可」とは法令で一般的に禁止されている行為について、特定の場合に限ってその禁止を解除する行為をいいます。つまり「許可」の申請を受けた行政官庁等の判断により「許可」される場合もあれば「不許可」とされる場合もあるということです。
この点が「裁量権の逸脱」と指摘されているのではないでしょうか。この点をよく理解していれば、大臣であるから適切な判断を下したのだとは言えないということが理解できると思います。我々一般庶民・素人にはわかりにくい事ではありますし、細かな点とも思えるのですが。

このように、現行の制度を変えるということは非常に慎重な言動とプロセスが必要となります。
皆さんが会社の中で事業改革を担われている場合は、今回の事例を良い方向に活かして頂きたいと願います。
唐突な結論から入ったり、論点がずれていては必ず現行制度に安住して居心地よく感じている人達の逆襲に遭うでしょう。

みなさん、未来に向って叡智を出しましょう!!
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