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貴重な知識を実践に転換しよう
みなさん、こんにちは。

私はコンサルティング支援において、改革活動と併せてプロジェクトメンバーの皆さんの実践力や構想力を高めて頂くために微力ではありますが、教育をさせて頂いております。
私が持っている教育テーマをご提示し、プロジェクトリーダーや事務局とどのテーマを取り上げるかを決めます。

ある企業で、プロジェクトリーダーと検討し、10テーマほど決めました。製造業にとっては基本中の基本となる「SCM(サプライチェーンマネジメント)」も入れました。
その後、教育の予定についてプロジェクトメンバー全員を集めてリーダーから説明を行なったのですが、生産管理部門の方から「SCMなんてもう知っているから時間のムダではないか」「今さらSCMなんて教わることはない」など結構厳しい意見が出されました。
色々と意見はありましたが、結果的には当初の計画通りの教育テーマで取り組むことになりました。

意見の多かったSCMの教育を実施しました。因みに私の教育は一般的な講義オンリーのやり方ではなく、章立て単位にテーマに関連する設問を準備し、グループ検討を行ないます。一般的な設問から、そのお客様で現在発生している問題まで、多岐に渡るも設問を準備します。これを3~4人単位に分かれてもらい、決められた時間内にグループ検討を行い、まとめた後に発表してもらうというものです。
教育テーマ発表時に「SCMなんか・・・」と言っていた人たちのグループ発表がありましたが、まとまっていなかったり、的外れなまとめを行なっていたりで、ちょっと私は「?」となってしまいました。確か「SCMはもう知っているよ」「今さら教えてもらうことなんてないんだけど」と言っていたはずなんですが・・・
ただし、決して彼らが噓を言っていたとは思っていません。知識としては十分にインプットされていると思うのです。

私がこのプロジェクトで調査した結果、この企業のサプライチェーン性能が低いことがわかりました。サプライチェーンのネットワークは複雑になっており、顧客要求納期の充足率は低い、キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)が大きいなどなどです。
教育テーマに設定したのも、プロジェクトリーダーの危機感によるものでした。
「我が社のSCMは脆弱であり、この事を理解し改善する組織力も個人の力も弱い。ここにメスを入れなければ部分最適ばかり追求して何も変らない。」

一体何が問題なのでしょうか?
この企業では、多くの人が知識をインプットしたところで止まってしまっているようでした。改革の構想立案の段階では非常に的確な文言が並んでいるのです。かなりレベルが高いと感じました。そこで職場を拝見させて頂きましたが、SCMに関連する書籍や雑誌が棚にたくさん並んでいました。これは職場の長がそれだけ問題意識をお持ちということだと思います。私は「いい環境の職場だなー」と感じました。普通の会社であれば、これほど書籍は揃っておらず、もっぱら自腹で勉強しなさいという環境だからです。
しかし、こんなにも良い環境なのにもったいないですね。知識のインプットのみで終っているのでは。

私も結構本や雑誌は読みます。本ですと月に20冊程度は読みます。勿論「へぇー、今世の中はこれが流行っているんだ」とか「こんな製品が売れているんだ」とコトやモノを理解するだけの読み方もします。
しかし、多くはアウトプットするための手段としての読書です。
ですから、私は
-この部分は今のコンサルティングのこのフェーズで活用しようとしたらどう展開すべきだろうか
-この考え方をもう少し体系化できないだろうか
-この記述は良い面しか捉えていない よし、悪い面を整理して比較表を作ってみよう
-自分だったらこんなアプローチはしない なぜなら・・・
-この表現は素晴らしい 是非今度自分もつかってみよう
などのようなことをノートに取りながら読んでいます。
時には「おっーこれこれ! この洞察が重要なんだ!」と思わず興奮してしまうこともあります。これが私の読書法です。
勿論、こんな読書法を押し付けるつもりは毛頭ありませんし、人それぞれの読書法があると思っています。

若い時は基礎をつくるためにインプットだけの読書で良いと思います。しかし30代後半になってもこの読書法ではビジネススキルは向上しないのではないでしょうか。ただ知識が豊富なだけでは会社で重要な仕事を任せてもらうことは厳しいと思います。
また、単に受け売りするのも問題です。受け売りは表層的で奥行きがありません。ですから、自分の頭の中だけならよいのですが、誰かと議論したりするとすぐに行き詰ってしまいます。「あなたの意見は抽象的で具体性がない」「その程度なら誰だって言えるし知ってるよ」と芳しくない結果が待っています。
「インプットした情報をそのまま鵜呑みにせず、自分なりに咀嚼してアウトプットしていく」これが実践力だと思います。
わかっているだけでは何も変らないし、変えられません。実践してこそ価値ある情報となり、自分を研鑽することにもなります。

お客様への移動の電車の中では常にノートやメモと睨めっこしたり、明日の予定の事を頭の中で整理したりしています。勿論、長時間の打合せで放心状態の時もありますが。
私がメモと睨めっこしている横では、それほど年齢は変らないだろうと思われるサラリーマンがスマホと睨めっこしています。見渡せば同じ車両の乗客の半数程度はスマホをいじっています。私にはわかりませんが、スマホって凄い威力なんですね。


みなさん、未来に向って叡智を出しましょう!!
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思考することの大切さ
みなさん、こんにちは。

プロセス改革プロジェクトで散見される事に関して考察してみます。
私がコンサルティング支援させて頂く場合、既に現状の問題点や要求事項を各部門から収集済みという場合があります。
作業が進んでいるプロジェクトでは、各要望/改善事項に対する今後の具体的な対応方法についても整理されています。
各職場から出されている要望を拝見すると、情報システム寄りの要求がかなり多く出されています。
 - 作業指示を各工程毎に出力できるようにして欲しい
 - 実績入力画面で遅延日数を同時に表示して欲しい
 - 工程の進捗情報を、随時最新の状態で検索出来るようにして欲しい
 - 毎回明細1行毎に承認しなければならず効率が悪いので一括承認に変えて欲しい
などです。
これは、いかに今日の業務がITにより支援され成り立っているかの証左と言えます。
ITが業務を飛躍的に向上してきた歴史は実に素晴らしいと思います。
事業改革と言っても、今日的にはIT支援がない改革は成立し得ないとも言えます。

しかし、上記のような要望に対して、
 - その要望が実現されたら何が良くなりますか?
 - 事業へどのような貢献になりますか?
 - そのためには業務や考え方をどう変えなければいけませんか?
 - 制度を変える必要はあるでしょうか?
などを私は必ずお聞きします。
すると、今まで要求事項や不満について勢いよく喋っていた方々が、突然「・・・」となってしまいます。
そこまでは考えていなかったのでしょうか。どうも歯切れが悪くなってしまいます。

どうもプロセスや将来を考えるという習慣が希薄な気がして心配になります。
これは私たちの今日置かれた環境も大いに関係があるとも考えられます。
今私たちが置かれた環境は大変便利です。ボタン1つで何でも出来てしまいます。

ボタンを押せば自動販売機でジュースが変えます。
バーコードをワンタッチで読み取るだけでレジが済んでしまいます。
スマートフォーンもワンタッチでネット上の目的のサイトへ行けます。
洗濯もワンタッチで全自動。
電子レンジもワンタッチでOK。
実に便利です。何も考えなくても事が済んでしまいます。

ここでよく考えてみますと、インプットとアウトプットは明確です。インプットはワンタッチ、アウトプットはジュースであり、切符であり、レジの会計ですね。つまり、プロセスはブラックボックスで考える必要がないのです。

また、情報の氾濫も思考を停止させる可能性があります。自分の実体験以上の無限の情報が現在は簡単に手に入ります。現在のスピードが問われる仕事環境では瞬間的に入手した情報を瞬間的に判断しなければなりません。また氾濫し過ぎているが故に断片的な情報を選択してしまう場合も多いはずです。
例えば、あるネット上の情報で「南アフリカで真っ白な猿が1匹朝の7時に目撃された」とあったとします。しかし別の情報源では真っ白ではなく真っ赤であったり、1匹ではなく4匹であったり、朝7時ではなく夜7時であるかも知れません。この様な場合に全ての情報を収集して吟味している時間がありません。こうして断片的な思考、極端に言えば情報を鵜呑みにして自らは思考しない習慣となって行きます。

便利な世の中ではあるのですが、思考しない「生活習慣病」に無意識のうちに蝕まれている気がします。

私は仕事柄、いつも思考しています。どういった方法論でテーマに取組むか、どういった思考方法でアプローチすれば今のプロジェクトメンバーの方々が納得して活動を進められるか、などです。
別段、だから私が凄いと言いたいのではありません。誤解のないようにお願いします。

その点、ご家庭に小さいお子様がいらっしゃる場合は思考する機会が増えるのではないでしょうか。子供は純粋で好奇心が高いものです。だから「なぜ」「なぜ」を連発します。この時一緒になって思考する、あるいは「今まで自分はこう思っていたけれども改めて子供と一緒にゼロから考えてみようかな」と調べてみるプロセスは役立つのではないでしょうか。

先の業務上の要望事項も、「この要望の背景と目的は何か」をユーザー部門に明確に要望書に記述してもらう、あるいは一緒になって考える、もっと言えば、自分自身で「これが目的ではないだろうか」と仮説を立ててユーザーにぶつけてみるというのも自分を成長させるためには役立ちます。
社内、社外に係わらず「お客様の要望だから、これに応えるのが私たちの仕事だ」という基本姿勢は大切です。しかし、闇雲に取組むのではなく、本質をしっかりと考える、結果のみではなくそのプロセスを理解するということはよりよくして行くためには大切な事だと思います。

時には身近なブラックボックスについて、「どうなっているのだろうか?」と考えてみるのもよいと思います。

某総理大臣が「日本を取り戻す!」と言われていましたが、私たちは「思考を取り戻す!」の姿勢で参りましょう。


みなさん、未来に向って叡智を出しましょう!!
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問題発見と問題解決
みなさん、こんにちは。

今回は問題発見~問題解決について考察したいと思います。

問題とは、「本来あるべき状態と現在の状態との間に乖離=ギャップがあること」と定義できます。
ギャップがどれだけあるのかは企業によって異なります。勿論問題の数も異なります。
このギャップの程度を正しく把握することにより、解決のためにどれだけ努力しなければならないのかがわかります。
わかれば解決に向けた計画も適切に立案できます。
このようなお話しを企業のプロジェクトメンバーにさせて頂くと、大体の人は「そんなこと当たり前じゃないか」というような顔をされます。
そうですね、当たり前すぎることです。コンサルタントに言われなくてもわかっています。しかし、わかるのはその基本的な考え方であり、実態はよくわかっていないという状況が非常に多く発生しています。
では、なぜ問題が私たちの周囲に山積み状態となっているのでしょうか。
ポイントは、
 1.本来あるべき状態を正しく理解しているか
 2.現状を目的意識や問題意識を持って見ようとしているか
 3.ギャップの程度を正しく計測しているか
 4.解決に向けて当事者意識を持って取組もうとしているか

となります。

1.本来あるべき状態を正しく理解しているか
「営業が販売計画をきちんとメンテナンスしてくれないから供給計画の変更ばかりしなければならない」
「設計の出図が遅れるから納期通りに出荷できない」
「購買オーダーの納期調整、変更に時間がかかるから、人員増強して欲しい」
など、よく遭遇する状況です。確かにどの事項も、問題意識は持っているようです。しかし、これらの業務は、当初どうあるべきだとデザイン(業務設計)をしたのでしょうか。
例えば、販売計画はいつの時点の計画を誰がいつまでに、どの程度の期間作成しなければならないと定義したのでしょうか。
設計部門の出図は生産準備の何日前までに完了していなければならないと定義したのでしょうか。また部分出図でもよいのでしょうか。出図が1日遅れることによるリスクはどの部門の責任としていたのでしょうか。
これらのことを正しく理解していない場合が非常に多いのです。そしてここで注意しなければならないのは、あくまでも「本来どうあるべきか」であり、「現時点で問題で困っている当事者あるいは当該部門としてこうして欲しい」ではないということです。まずは、本来のあるべき状態を各関係者間で共有しなければなりません。「現時点でこうして欲しい」は部分最適化を生じさせてしまう危険があります。
しかし一番困るのは「本来あるべき状態」を誰も知らない、明文化されていないという場合です。こういう場合は現在の事業環境、組織構成等を考慮した上で再定義しなければなれません。

2.現状を目的意識や問題意識を持って見ようとしているか
皆さんは「クロッキー キクロー」という遊びを知っていますか?私は知りませんでしたが、たまたまお客様へ向う車の中でラジオで話しているのを聞いて知りました。
クロッキーというのは、車のナンバープレートが黒地でナンバーが黄色のものだそうです。軽自動車の営業車や宅配便車がこれに該当します。キクローは、その反対で、黄色地に黒のナンバーだそうです。こちらは自家用の軽自動車が該当しますね。それで、クロッキーを見たら見た分だけ幸せになれる。クロッキーを見たら両手で四角形をつくりナンバープレートに合わせるのだそうです。
普段の私たちは車の運転をしていれば、前方の車のナンバープレートぐらいは目に入りますが、いちいちクロッキーかキクローかなんて意識はしていません。ましてや車を運転していなければ車の存在もさほど気にもしていませんね。
しかし、この遊びをしている小学生はよく車を観察しています。

ではもうひとつ。これは問題発見のお客様向け研修で必ず質問することなのですが、セブンイレブンの看板のロゴはどう書かれているかご存じでしょうか。皆さんも一度思い出してみて下さい。
いかがでしょうか。答えは「7-ELEVEn」ですね。最後のNが小文字なのです。「そう言われれば」という人もいらっしゃるでしょうし、「初めて知った!」という人もいらっしゃるかも知れません。
「それがどうしたっ!そんな事知らなくて何か問題になるのか!」とご立腹なされないようにお願い致します。
私が何をお伝えしたいかというと、人は何百回と見ても、見えないものは見えないのです。つまり見ようとしなければ見えないものなのです。私たちは(もちろん私自身も含めてですが)この「見る目」の力を高めなければなりません。
見る目の力は3パターンあります。
1)虫の目・・・対象を絞り込んで細かく深く見る
2)鳥の目・・・高い所から全体を俯瞰する
3)魚の目・・・仕事の流れや時流を読む、見る

です。
しかし、虫の目で問題がないか観察すれば良いかというとそれほど単純ではありません。もちろん、気にして見ようとすれば見えてはきます。しかし、それプラス「多分こんな状態になっているんじゃないだろうか?」と事前に予測して見ると、もっとよく見えてきます。つまり「仮説」を持つということです。しかしここで注意しなければならないことがあります。「仮説」は重要なのですが、「思い込み」はだめなのです。「思い込み」はかえって問題を見えなくしてしまうのです。例えば、「在庫の過不足ないはずだ」「仕入先からの納品物は品質上問題ないはずだ」では見えないのです。この点、十分に注意したいものです。経験を積めば積むほど、「思い込み」も強くなる傾向にあります。自分自身に「思い込みはないだろうか」と問うことが大切と言えます。

3.ギャップの程度を正しく計測しているか
問題発見とは発見することが目的ではなく、できる限り早期に本来のあるべき状態に回復することが目的です。このためには、単に問題だ問題だと騒いだり指摘してもダメです。「何がどの程度」問題であるのかを関係者で共有しなければ、具体的な打ち手は立案できません。私たちはよく発生する問題、これまでに経験した問題に対しては、無意識にギャップの程度を把握しており、対策できます。しかし経験がない新たな問題に遭遇するとどうしたものかと悩みます。いきなり悩むのではなく、どの程度かということを正しく計測する必要があります。そのためには、問題が発生する頻度と発生した場合の影響の程度も把握/予測しなければいけません。後者はリスク管理にも活かせます。
ギャップの程度が正しく計測できれば、状態を回復するための努力の程度もおのずと導出できます。問題の程度が把握されずに打ち手を立案すると表層的であったり、効果のないものであったりします。また、ギッャプの程度とは何も発生している問題だけではありません。それを実践する担当者の現在の能力にも関わってきます。ベテランの担当者と入社して3ヶ月の新入社員では実践力に差があるはずてす。この点も見落とさず計測する必要があります。

4.解決に向けて当事者意識を持って取組もうとしているか
組織間の問題に取組む場合、自分の組織で実践することは一所懸命取組むものの、相手の組織のことは知らん顔、ということもしばしば発生します。もちろん双方で役割分担したのですから、相手にも一所懸命に取組んでもらわなければなりません。しかし双方の努力の結果が問題解決に繫がるのであれば、相互に助け合う、相手の取組みも私たちと関係あるんだ、という姿勢は大切です。相手はどうして打ち手の実践が進んでいないのか、自分達にできることはないだろうかという姿勢が大切なのです。そして自分達で会社や事業をよりよくしていくという基本的考え方が重要です。問題は指摘するけれども対策するのは自分達ではないというのを「評論家」と言います。企業に評論家は必要ありません(もちろん問題を指摘するばかりのコンサルタントも必要ありません)。問題を指摘したら自ら手を挙げて実践するぐらいの仕事に対する覚悟を持ちたいものです。それは自分の貴重な財産になります。成長を促します。仕事の幅も増えます。
ちょっと変った考え方かも知れませんが、私自身は当事者意識を強く持つというのはあまり好んではいません。究極的には当事者意識など気にせず、淡々と問題解決を実践できるクセづけが一番よいと思っています。
ただし、チームで取組むとなると相当に高度に発達したメンバーでなければ難しいとは思っていますが。

最近、色々なところで「ビッグデータ」という文字を目にします。日経BP社の資料によりますと「ITによりヒトや様々なモノ・場所から大量の情報を収集して分析することで、市場予測の精度を飛躍的に高めたり、これまで隠れてきた新たな関係性を発見したりする。その成果を基に革新的なビジネスモデルを生み出し、競合を一気に圧倒して市場を席巻する」とありました。完璧といいますか、素晴らしいコンセプトだと思います。しかし何だかビッグデータへ取り組み、そのようなツールを導入するだけで、企業の未来が輝かしいものになるイメージを持ってしまうのは私だけでしょうか。ツールが物事を解決してくれるワケでも新たなビジネスモデルの解を導いてくれるワケでもありません。やはり収集したデータを見る目が重要となります。ITの新たな仕掛けばかりに振り回されてはいけないと考える次第です。
また、関係性とひとくちに言っても、「因果関係」「相関関係」「補完関係」「従属関係」「対立関係」など多岐に渡りますから簡単ではありません。一番難しいのは「人間関係」かも知れませんが・・・

さて、皆さんいかがでしょうか。
今この時点でも問題はどこかで発生していますし、解決していない問題も存在します。
さらに、まだ見ていない問題も当然存在します。

みなさん、未来に向って叡智を出しましょう!!
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問題の適切な対処方法(補足)
みなさん、こんにちは。

「問題の適切な対処方法」の回で、問題とは「本来あるべき状態や姿と現状との乖離(ギャップ)である」と説明しました。
若干の補足をいてします。
コンサルティングで顧客支援をさせて頂く際に、プロジェクトの皆さんには必ず質問することがあります。

 -本来の状態と現状との乖離に気が付かないことを「無知」と言います
 -本来の状態と現状との乖離に気が付いて、回復・改善しようと努力はするものの達成出来ないことを「未熟」と言います
 -本来の状態と現状との乖離に気付いているが何もしないことを「怠惰」と言います


さて、皆さんの会社はどの姿勢の人が多いでしょうか?
という質問です。
結果はもちろん企業によって異なりますが、一般の職制の人ほど、管理者に対しては「怠惰」な人が多いと感じているようです。
中には「あんな社内政治のことばかりにエネルギーを使わないで、もっと現場の問題に真剣に取組んで欲しい」などのアンケート結果もあったりします。しかしそういうご自分自身も管理者に昇格すると知らないうちに保身に走ってしまうこともありますね。
非常に難しい問題ではあります。

あのマザーテレサさんが大変素晴らしいコトバを残されています。

  思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから
  言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから
  行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから
  習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから
  性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから


良い「思考」は良い「運命」につながるということですから、希望が出てワクワクしますね。
またその逆も然り。
職場内の悪い「思考」は速やかに排除したいものです。
皆さんの職場の悪い「思考」は今どの段階に達していますか?「行動」ですか?「習慣」でしょうか?

みなさん、未来に向って叡智を出しましょう!!
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問題の適切な対処方法
みなさん、こんにちは。

問題点とは日々の業務の中で発生します。しかしこの問題点が放置されたり、完全に解消されなかったり、あるいは再発したりする場合があります。
今回はこの問題をいかに発見するかについて考えてみたいと思います。

まず「問題」とは何かと問われれば、多くの方が「本来あるべき状態や姿と現状との乖離(ギャップ)である」と適切に応えられると思います。
しかし企業内には様々な「課題化」し取組まなければならない問題が積み残しとなっています。
なぜ積み残しされているのでしょうか。
原因は色々とあると思います。
 1.本来のあるべき状態・姿が曖昧である
 2.優先順位付けが適切でない
 3.表層的な対策しか打たれていない
 4.5W1Hが明確化されていない
 5.対策後の評価が十分に実施されていない


まだまだ要因はあるでしょうが、ここでは5つとさせて頂きます。

1.本来のあるべき状態・姿が曖昧である
私のコンサルティングの経験からしますと、実はこれが最も大きい要因と考えられます。
本来のあるべき状態が組織として明確に定義されていないとすれば、「何となくかおかしいかな?」「今のままでいけないとは思うのだが・・・」とは感じるかも知れませんが、どの程度乖離があるのかはわかりません。
以前、別のテーマでもご説明しましたが、本来の姿もよくわからず、入社時から今のやり方を叩き込まれた人に「現状を否定しろ」「もっと当事者意識を持て」と言ってみたところで実感は湧きません。まず業務それぞれの本来の状態を定義し、これを共有する教育が実施されなければなりません。
これも以前説明しましたが、業務の目的を明確化することとも関連します。この点留意する必要がありますね。
更に注意しにければならないことがあります。本来あるべき状態とは環境の変化によって変わることがあるということです。時々、現状の整理をすると、職務分掌が古くて現状にまったく則していない企業があります。これが組織の硬直化を招く原因となったりしますので、絶えず環境の変化を反映していく仕組みづくりが必要となります。

2.優先順位付けが適切でない
実は問題とは、個人や組織に強く依存します。この点が優先順位付けに大きく影響します。当然のことながら、社内のリソースは限られています。従いまして、あれもこれもに対処することは大変難しく、限られた人・お金・時間を有効に活用して的を絞り対処することになります。この時以下のようなことが発生するのです。
  ⇒生産部門で重要と思われる問題が、開発部門では問題に見えない
  ⇒営業部門で重要と思われる問題が、品質部門では問題ではあるが大きな問題に見えない
これによって優先順位付けが紛糾したりするのです。
では、どのように公平性を保ち、問題か否かを整理するのでしょうか。この場合は事業目標やプロジェクト目標に基づいて評価しなければなりませんね。大切なことは、目標に対してQ・C・D・S(品質、コスト、納期、サービス性)という軸で評価することです。更に言えば、指標項目~コストであれば、製造原価や在庫金額、納期であれば納期遵守率や欠品率など~にブレークダウンし、定量的に評価しなければなりません。
時々見受けられる「感覚的に実施される評価」はいけません。また声が大きい人や立場が強い組織の問題が優先されることもいけません。
評価はあくまでも公正で客観的でなければなりません。そうは言っても社内で、自分の立場では実行が難しいという場合は、外部の私のようなコンサルタントを活用した方がよいでしょう。
実は、この優先順位付けも時間の経過とともに変化します。これが未解消の問題を積上げてしまう原因にもなっているのです。例えば、昨日まで優先順位がもっとも高い問題が「α事業部の中間品在庫が△△億円過剰に発生している」だったのに、今日になったら「β事業部のY製品で大量の不良が発生し、顧客からクレームが届いた」に変わってしまうというような事は皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。
こうなると、多くのリソースがβ事業部の問題に注入され、α事業部の問題がかすんでしまい、対処が遅れてしまうのです。このような状況が日々発生してしまうと、いつしかα事業部の問題は対処されず山積みにされてしまうのです。
日々発生する問題も必ず問題評価の対象として取扱い、他の問題の優先順位と調整しなければなりません。そして、一端他の問題対応のために中断する問題が発生した場合は「いつ対処を再開するのか」を全関係者で合意形成しなければなりません。当然のことながら問題の管理者は常に問題点の全体を把握していかなければなりません。

3.表層的な対策しか打たれていない
緊急性が高い問題ほど対症療法に終始しがちになります。
緊急的に対症療法を実行することは必要です。初動から根本的な原因を追究しここにメスを入れることは現状回復を遅らせることになるからです。例えば火事が発生したとしましょう。まず行うべきは消化に全精力を注ぐことです。これ以上火の手が広がらないように、火事場に人がいれば一人でも多く救出するように行動することが重要ですよね。火がどんどん広がって燃え盛っている状況で、火事の発生場所がどこだったのか、原因は何だったのかを追及する人はいないはずです。
しかし、問題が沈静化した時が勝負なのです。問題が沈静化すると疲労感とともに達成感も味わう場合があります。上司も「みんな一致団結してよくやってくれた、ご苦労さん」と労いのコトバをかけてくれたりします。関係者が一体化した素晴らしさも体験します。
そしていつしか原因追求と根本的な対策が忘れられていきます。
問題は更に深刻です。これを評して「うちは現場力が強い」と勘違いしてしまうのです。確かにグローバル化し突発的な問題が多発する今日の経営環境では、この瞬発力は重要です。瞬発力が求められている状況で時間をかけて理論武装してじっくり問題に取組んでいては致命傷を負うことになりかねませんから。
しかし、問題対処の原則を忘れてはいけません。
 1.認識
 2.解決
 3.防止
 4.抑止

です。この原則は瞬発力よりも持続力が求められます。

4.5W1Hが明確化されていない
今日、コミュニケーション力を高めることの必要性がよく言われます。確かに私も実感します。ある企業ではe-mailでのコミュニケーションが主体となっていました。驚いたのは、後ろにいる人に非常に長い文書のメールを送り、後ろの人も長文で対処しているという光景を目にした時のことでした。これは決して誇張や冗談ではありません。
問題解決に際しても同様にコミュニケーション不足が対処を遅らせている場合があります。
生産部門で発生した問題は影響や原因が営業部門や調達部門にあったとしても、生産部門で対処するものと暗黙の了解があったりします。また提起した人が対処するものとの暗黙の了解があったりもします。
あるいは、関係者が集まり討議した上である部門が主管となり対策する事が決まったとしましょう。しかし「いつまでに」が曖昧なまま討議が終ってしまう場合があります。「いつまでに」を決めないから、次回の討議でこの問題の経過を確認すると、決まって「現在取組み中です」で終ってしまいます。
関係部門も任せた建前上、それ以上は追求できなくなってしまいます。こうして問題はどんどん山積みにされていくのです。
いつ、誰が、どのように・・・基本を徹底することなしに、応用力や高いスキルは身につかないものです。
関係者全員でこの点を明確化しなければなりません。

5.対策後の評価が十分に実施されていない
最後になりますが、対策後の評価が不十分という状況や体質は非常に多く見受けられます。
PDCA(Plan-Do-Check-Action)のDばかりに終始している状況です。つまり、Checkaの評価基準が存在しないのです。
適切な評価基準が存在しなければ適切なその後の対応も行えません。結局他人任せとなり、この他人任せがブラックボックス化や人に依存した仕事の温床となってしまうのです。
「あの人でなければこの仕事は出来ない」と言われた方は嬉しいし、自分の仕事を正当化することにつながるかも知れませんが、事業としては良いことにはなりません。誰がやっても一定の成果が出る仕事こそ、標準化であり事業として好ましい状況のはずです。
また、評価の基準では「傾向の把握」も重要となります。
例えばクレーム件数が、先月10件発生し、今月20件発生したとしましょう。
前月対比で2倍の数値です。これが突発的であるのか、徐々に増加しているのかは、傾向を把握しなければわかりません。
この傾向によって対処の仕方も変わってきます。
いつまでも同じ問題を抱えている企業というのは、この点が弱いものです。
「何をもって完了とみなすのか?」「何をもって終息と見なすのか」「何を基準に許容範囲とするのか」
皆さんの職場は大丈夫でしょうか?

いかがでしたでしょうか。多少なりとも問題への取組み姿勢の改善にお役に立ちましたでしょうか。
大切なことは一人が意識や取り組み姿勢を変えることではありません。関係者全員で変えていかなくては持続性は保てません。


みなさん、未来に向って叡智を出しましょう!!
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